注文住宅を建てるためには、まず資金計画を立てる必要がありますが、その際、どの金融機関から住宅ローンを借りるのかという選択は、非常に重要なポイントです。
特に福岡県の都市部は住宅ローンの激戦区でもあり、多くの金融機関の中から選び出すことに、迷っている人も少なくありません。
なぜならば、県内の主要な地方銀行と都市銀行の支店とでは、どちらが住宅ローンに優位性があるのか、そもそも掴めていないことも迷いの原因だからです。
そこで今回は、福岡県で土地探しからスタートして、注文住宅を建てる予定がある方に向けて、店舗型銀行の住宅ローン選びのヒントとなる情報をお伝えします。
福岡県には、
という、3つの地方銀行が信頼と実績でリードしています。
ハウスメーカーをはじめ地元の企業とも強い結びつきがあり、注文住宅を建てる予定のある人にとっては、住宅ローンの申し込み先の候補に挙げられやすいです。
まずは、三行の銀行としての特徴や金利などについて、お伝えすることにします。
福岡銀行は事業規模が大きく、住宅ローンの貸出額は2兆2521億98百万円、預金高も9兆を超えていることから、非常に安定した金融機関だといえます。
住宅ローンは変動金利と固定金利に加え、借入の全期間が固定される全期間固定もあり、ライフプランに合った返済計画を立てることが可能です。
また、住宅ローン以外にも福岡県だけでなく、長崎県や熊本県にも支店やATMが多く設置されていることから、家庭におけるメインバンクとしても利用価値があります。
盤石な事業基盤で破綻リスクが低く、利便性が高い金融機関を選びたい場合は、福岡銀行の住宅ローンを優先的に検討したいところです。
なお、福岡銀行の金利は2024年5月時点で、以下のようになっています。
金利タイプ |
金利 |
変動金利 |
0.975~3.075% |
固定金利 |
1.45~3.40% |
全期間固定 |
1.95~2.55% |
西日本シティ銀行は、事業基盤としての安定性が高く、住宅ローンの貸出額は2兆7420億39百万円で、福岡銀行を上回っています。
このような点から、福岡銀行の比較対象として、住宅ローン以外でも挙げられる金融機関です。
その際に、西日本シティ銀行が選ばれる理由として、50年の長期返済期間や育休時に最大5年間、元金返済の据え置きが可能といったサービスが決め手だと考えます。
特徴あるサービスによって、より多くの人にマッチする返済プランを提案できることが、西日本シティ銀行の強みです。
なお、西日本シティ銀行の金利は2024年5月時点で、以下のようになっています。
金利タイプ |
金利 |
変動金利 |
0.775~0.975% |
固定金利 |
1.20~2.00% |
全期間固定 |
1.75~2.55% |
北九州銀行は、山口銀行の北部九州23店舗を引き継ぐ形で、2011年に営業を開始した比較的新しい金融機関です。
主に北九州市を中心に展開されていることから、周辺エリアで土地探しと注文住宅の新築予定がある人には向いています。
ゆえに、福岡銀行や西日本シティ銀行よりも顧客となるエリアが限定されることから、貸出額も2,659億円と他の2行よりも少なくなっています。
しかし、その一方で金利は安く、2024年5月時点では以下のようになっています。
金利タイプ |
金利 |
変動金利 |
0.470~0.870% |
固定金利 |
0.875~1.425% |
全期間固定 |
1.75~2.55% |
金利0.7%で、土地と新築のセットでの支払い例を、まずはご覧ください。
注文住宅においては、通常、土地探しからスタートし、先に土地を購入することになります。
その際、土地の購入費用や建物の着工金など、まとまった資金を準備する必要がありますが、住宅ローンは、
という大前提があるため、土地の購入に関しては、原則、自己資金が必須です。
そこで、土地の購入費用が自己資金で準備できない問題に対応するため、住宅ローンの実行までに利用できる融資を「つなぎ融資」と言います。
つなぎ融資は、すべての金融機関がサービスとしてラインナップしているとは限らないため、取り上げた三行についても事前に相談することがおすすめです。
つなぎ融資の目的は、
といったことに対する、住宅ローンの融資と実行までの資金確保です。
建物が完成した時点でつなぎ融資を完済し、住宅ローンの融資がスタートすることになります。
つまり、つなぎ融資は住宅ローンとは別の融資であり、金利についても住宅ローンと同じとは限りません。
一般的には、住宅ローンの金利よりも高くなるケースがほとんどです。
つなぎ融資の返済についても、利息のみ毎月返済、住宅ローン実行時に利息と元金を一括返済という二つのパターンが主流となります。
さらに審査や諸費用も住宅ローンとは別であり、住宅ローン控除の適用はありません。
そのため、つなぎ融資を受ける際には、しっかりと金融機関と相談の上で、検討するようにしたいところです。
マイナス金利が解除されたことで、住宅ローンの金利も上昇する可能性があり、既に固定金利については、段階的に見直すことを発表している金融機関も多いです。
住宅ローンの金利だけでなく、つなぎ融資に関する金利についても、大きく影響を及ぼす可能性は否定できません。
また、これまで低金利がメリットだった変動金利においても、上昇に向かうこともゼロではないと考えます。
今の時点では、銀行同士が様子見の気配もありますが、これから、つなぎ融資と住宅ローンに関しては、ますますプロの意見を参考にしながら決めることが大切です。
福岡県では、本記事で取り上げている主要三行だけでなく、メガバンクと呼ばれる都市銀行の支店も存在します。
それゆえに、住宅ローンの激戦区とも言えるのですが、選択の判断材料として金利の比較は、特に重要なポイントのひとつです。
この章では、都市銀行として、
以上、三行の金利について、簡単に情報提供することにします。
三行の変動金利は2024年5月時点で全て2.475%が基準金利です。
この金利をベースに、勤続年数や勤務先、年収などを考慮して実行金利が提案されます。
都市銀行に限らず、変動金利については、
という激変緩和措置の理解も求められます。
金融機関の動向を見ながら、相談を重ねることが賢明です。
三行の固定金利は2024年5月時点で、以下のようになっています。
金融機関名 |
固定金利 |
全期間固定(適用金利) |
三菱UFJ銀行 |
3.54~5.62% |
1.63~1.87% |
みずほ銀行 |
3.05~4.25% |
2.14~2.45% |
三井住友銀行 |
3.75~4.55% |
無し |
固定金利も同様に、上記の基準金利に対して、個人の属性に応じた金利の割引が適用されます。
マイナス金利解除による影響で、固定金利も上昇する可能性はありますが、実行されてしまえば、期間中は金利変動の影響を受けないメリットがあります。
そのため今後は、固定金利での申し込みが増えてもおかしくはありません。
大まかな返済額を知りたい場合は、土地情報を踏まえての支払い例が参考になります。
地方銀行と都市銀行では、どちらにも住宅ローンの融資元としてメリットがあり、それ以外の金融機関(信用金庫やJAなど)も含めると、決断に時間がかかるものです。
単純に、地方銀行と都市銀行では、どちらが有利なのかは比較すら難しい作業ですが、それぞれのメリットについて、少しヒントになる情報を提供しますので、参考にしてください。
地方銀行は地域密着型のサービスがあり、福岡ソフトバンクホークスの優勝などで、キャンペーンが実施されることもあります。
こうした突発的な企画や、各支店で行われる独自のサービスは、地域密着型としての魅力です。
地元に根ざした金融機関は、土地や街を良く知っています。
さまざまな情報も入手しやすいですし、すでに口座を開設しているのであれば、住宅ローンの相談も気兼ねなくできる安心感もあります。
土地探しに行き詰った時は、住宅ローンの相談も兼ねて、銀行から土地情報を得る方法もひとつの手段です。
都市銀行は、地方銀行のように地元に密着したサービスという点では物足りなさを感じますが、審査次第では高額な融資も望めます。
また、相談という枠を出て、もはや住宅ローンのコンサルティングとも言えるような対応が可能な行員も数多くいます。
そのため、トータルでハイスペックなサービスを望むならば、都市銀行が最適です。
例えば、住宅ローンなどの長期に渡る取引は都市銀行、日常生活上の取引は地方銀行に分けて、ポイント還元や金利の優遇などを検討してみると、最適なバランスが見えてきます。
可能性として職業柄、福岡県以外のエリアに異動ということがあるのなら、全国に支店のある都市銀行での住宅ローン契約が好都合です。
福岡県で土地探しの後、注文住宅を建てるのであれば、地方銀行と都市銀行の金利や特徴、メリットを理解して、つなぎ融資と住宅ローンを選択することが重要です。
マイナス金利が解除され、今後、金利の上昇を予想する声もありますが、そこは現場である金融機関で最新情報を常にウォッチすることが求められます。
その中で、優遇金利がどこまで適用されるかは審査次第ですが、ともかく情報を集めることが最優先と言えます。
つなぎ融資や住宅ローンも含めて、福岡県の土地探しはリブワークのe土地netにお任せください。
また、福岡県で注文住宅の新築を予定される方で、土地情報をお求めの方は、リブワークにぜひご相談ください。