人生で1度きりの買い物はと聞かれると、大抵の人は、住宅または土地と答えるはずです。
昭和から現代まで、多くの方が「夢のマイホーム」に明るい未来を想像するわけですが、その一方で、土地や住宅購入後に後悔の声も多くあります。
そこで今回は、注文住宅における「土地探し」について、一般的には馴染みが薄い道路幅に関することと、南向きが人気とされる方角について解説いたします。
今まさに、土地探しを既に実行されている方や検討している方は、この機会に見るべきポイントを掴んでください。
まず初めに、住宅を検討する際には土地探しサイトで物件を探す方が大半です。
その時に、このような疑問はありませんでしたか?
初めて土地を探す場合は、想定していた内容と違うのではないでしょうか。
土地によって価格が違うのは、土地の見た目や場所だけでなく、様々なポイントをチェックしているからです。
土地というものは、プロでも見極めるのに苦労するほど難しいものであり、ネット上で公開している情報だけで判断することは、極めてハイリスクと言えます。
複数回は現地確認をおすすめします。
土地の価格を決める時には、様々な箇所を計算して土地の価格を設定します。
例えば、
など、挙げるとキリがありませんが、実に様々なポイントがあります。
そこで今回は、特に一般の方が勘違いしやすいとされる「道路」「方角」をピックアップして解説してみます。
土地の周辺道路に関して、ネット上では情報が乱れ飛んでいることが多いものです。
例を出すと、
といったことが、よく見かけます。
結論から言えば、必ずしも『道路が広ければ良い土地』とは限らないのです。
ただ相対的に、前面道路が狭い土地と広い土地を比べると、広い土地の方が価格を高く設定して売りに出されていることも事実です。
建築基準法上では、
例外もありますが、基本的には幅員4m以上の道路と接する間口は2m以上必要と考えて良いです。
道路幅については、建築基準法で4m以上ということをお伝えしましたが、現実には、
があり、それぞれメリット、デメリットがあります。
では実際に、各道路幅における特徴を述べていきます。
【メリット】
【デメリット】
【メリット】
【デメリット】
【メリット】
【デメリット】
前述したように道路幅を軸に比較してみると、道路が広ければ良い土地であるという考えは、決して正しいと言えません。
子供のことを考えて、あえてメイン道路から奥に入った4m道路に沿った土地にする方もいらっしゃいますし、利便性を重視して大通り沿いを購入される方もいらっしゃいます。
「道路の広さぐらいで、そこまで大きく変わらないだろう」
と考える方も沢山いらっしゃいますが、購入してしまったら安易に移動はできないわけです。
メインの大通り沿いの土地に住宅を建築したものの想定以上にトラックが通るため、家が揺れてストレスになり、結局、引っ越しせざるを得なくなった方もいらっしゃいます。
どうしても良いところだけ見えてしまうわけですが、検している土地については、必ず現地確認してください。
朝、昼、夜にチェックすることで変化を知ることができますので、なるべく時間の許す限り訪問することがベストです。
車1台が通れるかどうかという道幅の住宅街も、いまだに数多く残っています。
道路幅4m以下の場所にも関わらず、立派なお宅が並んでいることもあるのですが、法律違反ではないかと考えるはずです。
建築基準法が施行されたのは昭和25年ですので、それ以前に建築された建物は、幅4m以下の道路に接する土地でも問題なかった、というのがカラクリです。
ところが現在も道路幅4m以下の土地が売りに出されています。
このような土地には、そのままでは現行法からすると住宅建築ができないため、何らかの手を打つ、つまり「セットバック」と呼ばれるものです。
例えば、何も知らず50坪の土地を購入したとします。
調査の結果、1mのセットバックが必要ということが発覚し、結果、50坪の土地が40坪になってしまった、ということも大いにあり得るわけです。
セットバックが必要な土地は、坪数に対して価格が安く設定されていることがほとんどですので、もしかすると気付く可能性はあります。
「あれ?他の土地と比べて、この土地やけに安いなあ」
何となく気付いたらセットバックを疑い、良さそうな土地であったとしても勝手に判断することなく、当社リブワークに相談をしてください。
もしくは、既に名刺を貰っている建築会社の方や、住宅展示場のスタッフに「この土地はどんなメリットやデメリットがありますか?」と具体的に聞くことも良いです。
肝心なことは、安すぎる土地に飛びつかず、セットバックの有無をしっかり確認しましょう。
次に方角について解説いたします。
一般的には、1番日当たりの良い南向きが良い土地と考えられていますし、実際に、そのような条件で土地探しが行なわれるケースは多いものです。
土地情報を見ても南側道路の土地の価格は高めですが、売れやすいのも事実です。
また、土地や住宅の方角は、風水などに関心を持たれている方にしても、無視できない条件のため、方角を気にして検索される方もいらっしゃるでしょう。
この章では、各方角のメリットとデメリットをお伝えしますので、南側道路に傾倒することなく、客観的に土地を見て判断するために参考にしてください。
木や目隠しフェンスで道路からの目線を避けることは必須です。
ただし、完全に道路からの目線を遮ることは難しくなります。
日当たりが良い分、庭やリビング、デッキなどがプランしやすくなりますが、プールを楽しんだり、BBQなどは実施しにくい面はあります。
日当たりが不安な方は、吹き抜けや天窓を作ることで、自然採光が可能です。
ただ吹き抜けを作ると、
といった面があるので、プランニングでカバーするようにします。
また、同じ場所でも南側道路と北側道路とでは、数百万も金額に差が出ることがあります。
そのため、あえて北側道路を選び、その分、住宅設備をアップグレードしたり、プライベートの庭を充実させたり、隠れ家的な雰囲気にすることも可能など、メリットもたくさんあるのです。
最大の問題は西日です。
しかしこれは建物の配置や西日を避けるために高窓にするなど、間取りを工夫すれば解決できます。
鬼門を避けたい場合は、注文住宅であれば設計の段階で対応可能です。
南向きの土地や住宅は、明るいイメージが想像されます。
しかし、それぞれの方角のメリットとデメリットを知ることで、建てたい住宅のイメージを考えると、南側ではない可能性もあります。
例えば、北側道路の土地でも良いかも、と気づくかどうかが肝心です。
南側道路の日当たりには、どの方角も敵わないのですが、全ての住宅が南側基準で建築されているわけではありません。
全てはプランニングで大抵の問題は対処できますので、リブワークまで相談してください。
今回のテーマ解説では、「土地は前面道路が広くて南側がベスト」という固定概念を取り除き、客観的に判断してもらうことを念頭に置きました。
早まって高い土地を掴むことは、非常に勿体ないことです。
世帯ごとに土地に対する条件は異なるからこそ、南側道路という縛りが、逆に住宅の個性を潰す可能性もあります。
自分たちは何を重視するのか?
ということであれば、道路が狭く北側道路の物件も候補です。
また、
ということであれば、8m道路の南側道路沿いが候補となるでしょう。
条件の優先順位を改めて道路幅と方角を考えると、見落としていた物件が最適だったということもあります。
誰も後悔したくないのが土地探しですが、現状、良い土地は簡単に見つかることはありません。
ある程度で線引きしなければ、土地探し難民となって、次のステップに進まなくなります。
あれこれと迷っている間に、気になっていた土地が売れてしまうこともあるため、例え満足度が100%では無くても、早めにリブワークまで相談してください。
最適なプランを提案いたします。