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2021.12.09
土地 法律

土地購入までに知っておきたい敷地と道路幅の関係とベストな方角

土地購入の際の敷地と道路幅などのポイントとは

目次

 

人生で1度きりの買い物はと聞かれると、大抵の人は、住宅または土地と答えるはずです。
昭和から現代まで、多くの方が「夢のマイホーム」に明るい未来を想像するわけですが、その一方で、土地や住宅購入後に後悔の声も多くあります。

そこで今回は、注文住宅における「土地探し」について、一般的には馴染みが薄い道路幅に関することと、南向きが人気とされる方角について解説いたします。
今まさに、土地探しを既に実行されている方や検討している方は、この機会に見るべきポイントを掴んでください。

土地探しのポイント

まず初めに、住宅を検討する際には土地探しサイトで物件を探す方が大半です。
その時に、このような疑問はありませんでしたか?

  • なぜAよりBの方が面積は狭いのに価格が高いのか
  • AとBでは見た目は同じなのにBの方が高いのはなぜか
  • Bの方が駅から近いのに価格が安いのはなぜか

初めて土地を探す場合は、想定していた内容と違うのではないでしょうか。

土地によって価格が違うのは、土地の見た目や場所だけでなく、様々なポイントをチェックしているからです。

土地というものは、プロでも見極めるのに苦労するほど難しいものであり、ネット上で公開している情報だけで判断することは、極めてハイリスクと言えます。
複数回は現地確認をおすすめします。

土地の価格の決定要素

土地の価格を決める時には、様々な箇所を計算して土地の価格を設定します。

例えば、

  • 土地の形
  • 街並み
  • 道路の広さ
  • 方角
  • 水道やガスの引き込みの有無

など、挙げるとキリがありませんが、実に様々なポイントがあります。

そこで今回は、特に一般の方が勘違いしやすいとされる「道路」「方角」をピックアップして解説してみます。

道路について

土地の周辺道路に関して、ネット上では情報が乱れ飛んでいることが多いものです。

例を出すと、

  • 出来れば土地の前の道路(前面道路)は広い方が良い
  • 道路が狭い=ダメな土地
  • 前面道路が広いと日当たりが良いから良い土地

といったことが、よく見かけます。

結論から言えば、必ずしも『道路が広ければ良い土地』とは限らないのです。

ただ相対的に、前面道路が狭い土地と広い土地を比べると、広い土地の方が価格を高く設定して売りに出されていることも事実です。
建築基準法上では、

  • 敷地の前面道路は4m以上の道路幅員が必要
  • 敷地は2m以上道路に接する必要がある(接道義務)

となっています。

例外もありますが、基本的には幅員4m以上の道路と接する間口は2m以上必要と考えて良いです。

土地の購入において道路幅のメリットやデメリットの影響とは

道路幅によるメリット・デメリット

道路幅については、建築基準法で4m以上ということをお伝えしましたが、現実には、

  • 4m:少し古い住宅地などに多い(車1台が通れるような感覚)
  • 6m:大規模分譲地などに見られる(車が行き交うことは可能)
  • 8m:主要道路として交通量が多い(中央線のある道路)

があり、それぞれメリット、デメリットがあります。

では実際に、各道路幅における特徴を述べていきます。

4m道路

【メリット】

  • 交通量が少なく大型トラックなどは通れないため比較的静か
  • 速度があまり出せないため大通りと比べると安全
  • 土地の価格が相場より安いこともある

【デメリット】

  • 車のすれ違いがかなり難しい
  • 路上駐車が出来ない
  • 南側の土地でも道路が狭いため日当たりが良くない

6m道路

【メリット】

  • 車同士のすれ違いが可能
  • 路上駐車可能(駐車禁止でなければ)
  • 日当たりも比較的良い

【デメリット】

  • 土地価格が高く設定されることもある
  • 交通量が多い
  • さまざまな自動車が通るため騒音問題が危惧される

8m道路

【メリット】

  • 広い道路沿いでもあるので日当たりは抜群
  • 街並みも整っており綺麗な場所が多い

【デメリット】

  • 価格の相場は高め
  • メイン道路(国道、県道など)のため交通量が多く騒音対策も考慮
  • 人の往来も多くプライバシー確保と子供の安全には要注意

道路幅と良い土地は関連しない

前述したように道路幅を軸に比較してみると、道路が広ければ良い土地であるという考えは、決して正しいと言えません。
子供のことを考えて、あえてメイン道路から奥に入った4m道路に沿った土地にする方もいらっしゃいますし、利便性を重視して大通り沿いを購入される方もいらっしゃいます。

「道路の広さぐらいで、そこまで大きく変わらないだろう」
と考える方も沢山いらっしゃいますが、購入してしまったら安易に移動はできないわけです。

メインの大通り沿いの土地に住宅を建築したものの想定以上にトラックが通るため、家が揺れてストレスになり、結局、引っ越しせざるを得なくなった方もいらっしゃいます。

どうしても良いところだけ見えてしまうわけですが、検している土地については、必ず現地確認してください。
朝、昼、夜にチェックすることで変化を知ることができますので、なるべく時間の許す限り訪問することがベストです。

土地購入で道路幅4m以下やセットバックとは?

幅員4m以下でも建築可能

車1台が通れるかどうかという道幅の住宅街も、いまだに数多く残っています。
道路幅4m以下の場所にも関わらず、立派なお宅が並んでいることもあるのですが、法律違反ではないかと考えるはずです。

建築基準法が施行されたのは昭和25年ですので、それ以前に建築された建物は、幅4m以下の道路に接する土地でも問題なかった、というのがカラクリです。

ところが現在も道路幅4m以下の土地が売りに出されています。
このような土地には、そのままでは現行法からすると住宅建築ができないため、何らかの手を打つ、つまり「セットバック」と呼ばれるものです。

セットバック

例えば、何も知らず50坪の土地を購入したとします。
調査の結果、1mのセットバックが必要ということが発覚し、結果、50坪の土地が40坪になってしまった、ということも大いにあり得るわけです。

セットバックが必要な土地は、坪数に対して価格が安く設定されていることがほとんどですので、もしかすると気付く可能性はあります。

安すぎる土地に要注意

「あれ?他の土地と比べて、この土地やけに安いなあ」
何となく気付いたらセットバックを疑い、良さそうな土地であったとしても勝手に判断することなく、当社リブワークに相談をしてください。

もしくは、既に名刺を貰っている建築会社の方や、住宅展示場のスタッフに「この土地はどんなメリットやデメリットがありますか?」と具体的に聞くことも良いです。

肝心なことは、安すぎる土地に飛びつかず、セットバックの有無をしっかり確認しましょう。

土地購入の際の方角によるメリットやデメリットとは

土地の方角別メリット・デメリット

次に方角について解説いたします。

一般的には、1番日当たりの良い南向きが良い土地と考えられていますし、実際に、そのような条件で土地探しが行なわれるケースは多いものです。
土地情報を見ても南側道路の土地の価格は高めですが、売れやすいのも事実です。

また、土地や住宅の方角は、風水などに関心を持たれている方にしても、無視できない条件のため、方角を気にして検索される方もいらっしゃるでしょう。

この章では、各方角のメリットとデメリットをお伝えしますので、南側道路に傾倒することなく、客観的に土地を見て判断するために参考にしてください。

南側道路

【メリット】

  • 日当たりが良い
  • 道路側に窓を大きく取れるため、美観的にも都合が良い

【デメリット】

  • 人気のため価格は高い
  • 庭やリビングが道路から丸見え(プライバシー確保が必要)
  • 日差しが強すぎることがある

【補足事項】

木や目隠しフェンスで道路からの目線を避けることは必須です。

ただし、完全に道路からの目線を遮ることは難しくなります。

日当たりが良い分、庭やリビング、デッキなどがプランしやすくなりますが、プールを楽しんだり、BBQなどは実施しにくい面はあります。

北側道路

【メリット】

  • 金額が抑えられる
  • 道路からの人の目線が無く、プライベートな庭ができる

【デメリット】

  • 日が当たりづらい
  • 自然採光が取り入れにくい

【補足事項】

日当たりが不安な方は、吹き抜けや天窓を作ることで、自然採光が可能です。

ただ吹き抜けを作ると、

  • 空調が効きづらい
  • 2階の部屋が減るor小さくなる

といった面があるので、プランニングでカバーするようにします。

また、同じ場所でも南側道路と北側道路とでは、数百万も金額に差が出ることがあります。

そのため、あえて北側道路を選び、その分、住宅設備をアップグレードしたり、プライベートの庭を充実させたり、隠れ家的な雰囲気にすることも可能など、メリットもたくさんあるのです。

西側道路

【メリット】

  • 午後からの日が入りやすい
  • 南側道路より価格は安め

【デメリット】

  • 朝から午前にかけて日が入りづらい
  • 西日が強い傾向にあるため対処が必要なことがある

【補足事項】

最大の問題は西日です。

しかしこれは建物の配置や西日を避けるために高窓にするなど、間取りを工夫すれば解決できます。

東側道路

【メリット】

  • 朝日が入る
  • 南側道路より価格は安め

【デメリット】

  • 午後からの陽が入りづらい
  • 北東に玄関を配置するプランだと鬼門となる

【補足事項】

鬼門を避けたい場合は、注文住宅であれば設計の段階で対応可能です。

方角別にプランを比較

南向きの土地や住宅は、明るいイメージが想像されます。

しかし、それぞれの方角のメリットとデメリットを知ることで、建てたい住宅のイメージを考えると、南側ではない可能性もあります。

例えば、北側道路の土地でも良いかも、と気づくかどうかが肝心です。

南側道路の日当たりには、どの方角も敵わないのですが、全ての住宅が南側基準で建築されているわけではありません。

全てはプランニングで大抵の問題は対処できますので、リブワークまで相談してください。

土地購入の際の方角や値段や道路幅などのメリットやデメリットを紹介

まとめ

今回のテーマ解説では、「土地は前面道路が広くて南側がベスト」という固定概念を取り除き、客観的に判断してもらうことを念頭に置きました。

早まって高い土地を掴むことは、非常に勿体ないことです。

世帯ごとに土地に対する条件は異なるからこそ、南側道路という縛りが、逆に住宅の個性を潰す可能性もあります。

自分たちは何を重視するのか?

  • 子供がいるから安全性を重視
  • 他人の目は気にしたくない

ということであれば、道路が狭く北側道路の物件も候補です。

また、

  • やっぱり日当たりが良いところが希望
  • 大通り沿いが賑やかで好き

ということであれば、8m道路の南側道路沿いが候補となるでしょう。

条件の優先順位を改めて道路幅と方角を考えると、見落としていた物件が最適だったということもあります。

誰も後悔したくないのが土地探しですが、現状、良い土地は簡単に見つかることはありません。
ある程度で線引きしなければ、土地探し難民となって、次のステップに進まなくなります。

あれこれと迷っている間に、気になっていた土地が売れてしまうこともあるため、例え満足度が100%では無くても、早めにリブワークまで相談してください。

最適なプランを提案いたします。

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