注文住宅を建てるには、ハウスメーカー選びと土地探しが重要なポイントです。
福岡県内の土地は、特に人気のエリアや主要な駅周辺と郊外では価格差が大きくなっていることもあり、土地探しが進まないケースは少なくありません。
さらに建築制限によって希望する住宅仕様が実現できないこともあり、土地探しに1年以上要したという声も多いものです。
ただし土地探しが進まないのは福岡県に限ったことではなく、そもそも土地に関する知識を持たずに土地を探すわけですから、進まないことを嘆く必要はありません。
そこで今回は、注文住宅を建てたい人に向けて、少しでもスムーズに土地が見つかるよう土地探しが進まない理由や押さえておくべき確認事項についてお伝えします。
スムーズに土地を探し当てる人もいますが、多くの人が土地探しに時間を要しています。
土地を限られた資源と考えると、量産はもちろん、個人が勝手に形状を変えることもできません。
そのため100点満点の土地を見つけることは非常に難しく、何年も土地が決まらずに探し続けている人も少なからずいらっしゃるのが現実です。
その他さまざまな理由で土地探しが進まない状況が続くと、今のように金利変動や建築費用の高騰など市況の変化で、ますますマイホームが遠のくという悪循環となります。
そこで本章では土地探しが進まない主な理由を挙げ、その対応策についてお伝えします。
土地探しが難航する原因の一つに、条件と優先順位を決めずに土地を探しているケースがあります。
インターネットでの検索や、投函されるチラシ、あるいは広告だけを「良さそうだな」と考えつつ見るだけでは、いつまでも候補すら絞り込みはできません。
まずは「譲れない条件」などを、家族全員で話し合って整理していくことからスタートします。
なぜなら、条件を決めることなく土地探しをするということは、行き先を決めずに旅をすることと同じだからです。
また、条件が決まっても優先順位がなければ、候補物件が増えすぎる可能性が高まります。
また、「駅近で相場よりも安い物件」「大通り沿いで交通量が少ない物件」など、いいとこ取りの物件はまず見つからないと考えるべきです。
ゆえに、土地に求める条件をリスト化し、その上で「譲れない条件」を筆頭に、優先順位を決めておくことが土地探しの効率化にもつながります。
土地の地域相場や情報収集が難しい理由としては、
情報の非対称性
取引価格や値引き交渉の履歴など、重要な情報が透明化されていない
地域ごとの相場が一律ではない
都市部、郊外、地方といったエリア、治安、土地の形状、利便性などで変動
公表されている価格と実際の価格の違い
公示価格、路線価、販売価格など、指標が多すぎて相場感を掴むのが難しい
情報源の分散
ポータルサイト、不動産業者、ハウスメーカーの独自情報などに分散
不動産業界の「囲い込み」問題
売り物件の情報を、特定の客層にしか公開しないケースがある
需要と供給のタイミングのズレ
相場を調べている間に良い条件の土地が売れてしまう
購入者の目線での判断基準の不明確さ
自分にとって何が重要か明確でない場合、情報の取捨選択が難しくなる
といったことが挙げられます。
対策としては、
地元の不動産業者を活用
国土交通省が提供する「土地総合情報システム」を使う
地域の固定資産税評価額や公示価格をチェック
情報収集の優先順位を明確にする
といったことが有効です。
相場の理解は時間と労力が必要ですが、これらの工夫を取り入れることで精度の高い判断が可能になります。
希望しているエリアで建築できる物件がほとんど公開されず、土地探しが進まないという原因もあります。
都市部の土地は大きく分けて、市街化区域と市街化調整区域に分けられ、原則として市街化区域でなければ注文住宅の建築はできません。
そのため検討しているエリアが市街化調整区域の場合は特別な許可を得なければならず、そもそも物件が極端に少ないため、手に入れることがなかなか難しいです。
また市街化区域であっても大規模な開発が完了した直後などは、街が完成しているため、新しい土地が出にくくなります。
このように、検討しているエリアの法令制限や物件公開のタイミングによって、物件数が少なくなってしまうことも少なくありません。
地元に密着した不動産業者から収集した福岡県に限定した土地情報を、まずはご覧ください。
希望通りのエリアで予算内の土地があったとしても、法令上の制限や建築の外構費が高くなる要素があるかどうかの確認は必要です。
このような土地は、検討時点でも見分けることができることから、土地選びで絶対に押さえておきたい項目といえます。
この章では、見逃せない確認事項について少し詳しくお伝えします。
都市計画法における市街化区域や市街化調整区域のチェックは、建築可能な土地かどうかを見極める上で重要ですが、希望する建築プランを実現するためには用途地域について知っておいて損はありません。
用途地域とは市区町村が定めた建築できる建造物の制限となっており、用途地域によっては建築できない建物もあります。
用途地域には住居系、商業系、工業系合わせて次の13種類となっています。
用途地域名 |
系統 |
第一種低層住居専用地域 |
住居系 |
第二種低層住居専用地域 |
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第一種中高層住居専用地域 |
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第二種中高層住居専用地域 |
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第一種住居地域 |
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第二種住居地域 |
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田園住居地域 |
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準住居地域 |
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近隣商業地域 |
商業系 |
商業地域 |
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準工業地域 |
工業系 |
工業地域 |
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工業専用地域 |
一般的には、土地の所在が住居系に属するかどうかがわかれば十分ですが、建物面積を制限する建ぺい率や延床面積を制限する容積率の知識が重要です。
特に第一種低層住居専用地域では、建ぺい率と容積率のどちらも小さくなってしまう傾向がありますので、場合によっては住宅仕様の再検討にもなりかねません。
用途地域、建ぺい率、容積率については、少なくとも押さえておいてください。
安全に暮らし続けるためには、強固な地盤の上に注文住宅を建築することが求められます。
地盤調査の結果、弱いと判定された場合は、地盤改良費の負担も必要になるため、できるだけ地盤についても情報は手に入れてほしいところです。
ご存じのように日本は地震が多いですが、最近では台風や大雨などの自然災害による河川の氾濫によって、予期せず浸水してしまうといったことも多くなっています。
注文住宅を建築した後にこのような自然災害で怯えることがないよう、地盤や災害リスクについては、事前に十分な調査と情報収集が望ましいです。
国土交通省が公開している地震ハザードマップや、ジャパンホームシールドの地盤サポートマップで、ある程度チェックすることができます。
気になる土地が見つかれば必ず確認することをおすすめします。
目を付けた土地にかつて住宅があった場合は、上下水道やガス管などは既に引き込まれている可能性があります。
しかし、新たに開発・造成された土地は、いわゆる生活インフラが整備されておらず、別途工事費用の負担が必要になることがほとんどです。
土地の物件情報に、ひっそりと備考欄に「水道負担金」といった言葉が記載されていると、ほぼ負担は確定と考えます。
大抵の場合は、土地や住宅を販売する前にインフラ自体は整備されていて、金銭の負担を購入者が負うということになりますが、見逃さないようにしたいところです。
そういったケースに当たった場合は、不動産会社やハウスメーカーに、負担する金額の目安あるいは詳細を教えてもらうことをおすすめします。
別途負担金のない福岡県内の土地が続々と集まっているサイトを、ぜひ参照してみてください。
注文住宅の土地探しについてはできるだけ妥協はしたくないと考えたいところですが、100%希望を満たす土地は、ほぼないといっても過言ではありません。
悲しいことですが、これが現実です。
そのような中でも少しでも満足度を高めるために、土地を見つけるためのアプローチについて改めてお伝えします。
不動産業者は毎日のように土地情報を収集しており、またハウスメーカーは、多くの不動産業者と提携しています。
信頼できる不動産業者に相談できれば、経験豊富なスタッフから市場の動向や交渉のアドバイスを得ることができます。
また、余力があれば、土地家屋調査士や建築士に相談することで、リスクを最小限に抑えることが可能です。
こうしたプロになるべく早い段階で相談し力を借りることで、土地探しはスムーズに進めることができるようになります。
特に地元不動産業者ならば、検討しているエリアの相場や法令制限、注意点などを事前にアドバイスしてもらえるほかに、掘り出し物件を紹介してもらえる可能性が高まる点も大きなメリットです。
仮であったとしても土地が決まれば、周辺を徒歩で散策し、雰囲気や環境をチェックすることをおすすめします。
スーパーや病院、コンビニなど生活に必要なライフインフォメーションが整っているエリアは、快適に暮らすことができるといえます。
現状だけでなく、できれば自治体や地元コミュニティの情報に注目すると、将来の開発計画も知っておくとよいです。
特に未開発のエリアが近ければ、クリーンセンターや工場などが建設される可能性もありますし、その結果、騒音や臭気、振動を発生させる要因ともなると、生活環境はガラッと変わってしまいます。
通勤・通学の利便性や治安の良さなど、家族のニーズを満たすことも重要ですが、地域開発についても押さえておきたいところです。
土地の新着物件は不動産業者やハウスメーカーから入手することができますが、自分で探すことで土地相場や公開されやすいエリアを知ることができます。
そのためにも情報収集するツールを増やすことがポイントとなり、検索する不動産ポータルサイトの数を増やす、無料の会員登録制度を利用して速報を受け取るといったことで効率化できます。
特に条件を登録してマッチングした土地をメールやLINEなどで通知してくれるシステムは、非常に便利で思わぬ収穫も多いものです。
また、地域情報誌やフリーペーパーには、ちょっとした不動産情報が掲載されていることもあり、見逃しがちな情報を得られることもあるため、目を通しておくことをおすすめします。
これ以外にも、すでに持ち家に住んでいる友人や知人と会ったときに土地を探していることをさりげなく話題として振ってみると、経験談として探した方法や銀行とのやりとりなど、貴重な意見を知ることができます。
理想の注文住宅を建てるためには、いかに理想に近い土地を探すかが肝心です。
ところが、さまざまな要因で土地探しが進まないこともありますし、現地を見て土地の良し悪しを判断できるのは経験豊富なプロだけという特殊なモノが相手といえます。
ゆえに、土地をスムーズに購入するためには、希望条件をピックアップした上で優先順位を決め、プロに相談を重ねることが近道となります。
福岡県の土地探しは、リブワークのe土地netにお任せください。
また、福岡県で注文住宅を建築される方で、土地情報をお求めの方はリブワークにぜひご相談ください。