注文住宅は、ハウスメーカーや建築士のもとで、理想のマイホームを自由に設計・施工できる点が魅力です。
しかし、その自由度の高さゆえに、害虫対策は後手に回ってしまうことも少なくありません。
建築用木材の防虫加工などは、もはや珍しいものではありませんが、あくまでもシロアリなど、限られたが害虫が対象です。
また、住宅に侵入してくる害虫に対しては、自らの手で対策をしなければなりませんが、もしも、敷地内にスズメバチが巣を作っていたとしたら・・・。
暑くなるにつれ、スズメバチは活発に動き出すことから、今回の内容は、一般的な害虫だけでなく、スズメバチの駆除についてお伝えすることにします。
害虫対策では、まず、侵入経路をつぶすことが肝心です。
これらは、虫にとって侵入しやすい場所となります。
適切な対策を講じなければ、ゴキブリ、クモ、ダニ、ムカデなどの害虫が住み着いてしまう可能性もあります。
そもそも、神奈川県内でも虫が寄り付かない土地を選び、注文住宅を建てることが理想的ではありますが、もはや不可能に近いと言わざるを得ません。
やはり設計段階から害虫対策を施しておくことが、最も有効といえます。
前述したように防虫加工は、ある程度の種類の虫の侵入や繁殖を防ぐ効果は期待できますが、万能とはいえません。
また、永久的に効果が持続するわけでもなく、定期的なメンテナンスを要します。
ゆえに、害虫対策の関連グッズをホームセンターなどで購入して自己防衛することは、どうしても避けられない面があります。
たとえば蚊やハエなどは玄関や窓といった開口部から侵入することが多いことから、ハーブ系の匂いがする商品を設置しておくのが効果的です。
ヤスデ、ムカデといった地面を這って移動する虫は、散布剤を敷地外周部に撒いておくことで侵入を防ぐことができます。
これ以外にも、カナブンやガなど明るい場所に集まる習性のある虫に対しては、窓には網戸、換気口にはネットを設置します。
エアコンの室外機ホースの先端には、網目のキャップを設置することで、ゴキブリなどの侵入を物理的に防ぐことが可能です。
このように虫の移動方法や習性を理解した上で、害虫対策を実行することが重要ですが、完璧に虫の侵入を防ぐことは、それでも難しいと言わざるを得ません。
周辺環境の変化によっても、これまでとは別の害虫による被害の発生もあり得るため、害虫対策は、根気よく継続することが最善策です。
注文住宅では、住宅を建築するための土地選びからスタートします。
虫が苦手ならば、自然の多い場所とは異なるエリアを検討したいところです。
しかし、どのような土地であれば害虫が侵入しにくい、あるいは、見かけることも少なくなるのか、これといった決定的なポイントはありません。
そのような中でも、田畑や河川が近い場所や、空き家が多いエリアは避けるなど、虫が棲みやすい環境から遠ざかることも、考え方のひとつです。
ただし、都市部では相変わらずカメムシが大量発生し、特に照明があたっている店舗の看板など、見た目のおぞましさだけでなく、その異様なニオイを放出することで、駆除も困難を極めます。
一般住宅においても、洗濯物に張り付いていることも珍しくないため、吊るすタイプの忌避剤などを使うこともおすすめです。
これから神奈川県で土地選びをスタートするならば、地元を知り尽くしているハウスメーカーや不動産業者、あるいは近隣住民に害虫の発生状況を聞けば情報が得られます。
その上で、田畑や河川、空き家といった虫の巣になりやすい原因が近くになければ、ある程度、害虫の侵入や発生の機会は低下する可能性は高まります。
住宅街を中心に、神奈川県には好条件の土地がたくさんあるため、地道にチェックして現地を見て判断すると良いです。
スズメバチは庭の木や軒下、屋根裏などに巣を作ることがあり、敷地内で発見したときは、驚きのあまり動転してもおかしくありません。
気付かない間に、大きな巣が出来ていることも、決して珍しいことではないからです。
ご存知のとおり、スズメバチの羽音は独特でストレスになるだけでなく、万一、刺された場合は、非常に危険な状態に陥ることもあるため、早急な駆除が求められます。
近隣住民への影響も小さくないため、スズメバチの巣を発見したときの行動や、駆除を依頼するポイントを事前に知っておくと、少しは安心です。
一般的にスズメバチは、温かくなる季節から活発に動き出し、巣作りのために飛び回ります。
巣作りが初期の段階、例えば、りんご程度の小さなサイズで、スズメバチも数匹が行き交う程度であったとしても、自己流での駆除は厳禁です。
6月ころからは、一気にスズメバチの数も増えて行動範囲も広がるため、巣も大きくなりはじめます。
秋ごろまで駆除されなければ、スイカ程度にまで巣が大きくなることも珍しいことではありません。
誰が見てもスズメバチの巣だと認識できるほどに巨大化すると、プロによる駆除以外に方法がないといえます。
ただし敷地内でスズメバチの巣を発見した場合、どうすればよいのかわからないという声もありますが、体験者の声を吸い上げてみると、
という初動が多いです。
自治体については後述しますが、ネット検索でスズメバチの駆除を依頼するにあたって、見るべきポイントとしては、
という3点です。
複数の業者で見積もりを比較、いわゆる相見積もりにより有利な条件を判断して依頼するような方法は、スズメバチの駆除においては、難しい面があります。
なぜならば、
ため、スピードを優先すべきと考えます。
十分な下調べを行わずに依頼して、法外な料金を請求されることへの不安は確かにありますが、スズメバチ駆除の料金相場は総額で1万~5万円前後に納まることがほとんどです。
当然、例外もありますが、依頼の前に電話で巣のサイズなど必要な情報を提供し、大体の金額を伝えてもらうことで予防線を張れます。
どうしても心配な場合は、ハウスメーカーに相談することをおすすめしますが、即日対応可能かどうかは、状況次第といえます。
スズメバチの駆除は専門業者への依頼だけでなく、前述したように、自治体への相談も有効です。
自治体から委託を受けた業者が派遣されるため、身元は安心してよいものと考えます。
ただし、自治体の窓口は土日祝日の稼働はしていないこともあり、また、平日に連絡が取れたとしても、委託業者が即日対応できないケースもあります。
神奈川県内で活動しているスズメバチの駆除業者は非常に多いですが、自治体からの委託を受ける業者には限りがあるため、依頼のタイミングによってはスムーズにいかないことも想定しておかなければなりません。
ゆえに、注文住宅を建てるエリアにある自治体の窓口の稼働状況や、ホームページ上で委託を受けている駆除業者の公開状況などをチェックしておくとよいです。
まだ、建築エリアが決まっていないなら、安心できる土地情報も同時にチェックしておいてください。
神奈川県では多くの自治体が、スズメバチの駆除に対して補助金を交付しており、注文住宅を建てるのであれば、その制度の概要は知っておいて損はありません。
この章では、鎌倉市が公開している制度(鎌倉市/鎌倉市スズメバチの巣駆除費補助金交付制度について)を例に、補助金交付の流れと補助金額について解説します。
一般的なスズメバチ駆除の料金体系は、
など、項目ごとに加算されていくしくみです。
ゆえに駆除の相場が5千~1万円と、ネット上では散見されますが、恐らく基本料金を指しているケースが大半です。
実際に、長崎県雲仙市内の民家の事例では、スイカとメロン程度の2つのスズメバチの巣の駆除で、請求料金は5万円となっています。
あくまでも参考事例ですが、料金は現場の状況次第であることだけは、認識しておいてほしいところです。
鎌倉市の公式ホームページによると、駆除費用の1/3を補助金として交付しており、1万円が限度額です。
補助金交付対象者、補助金の交付申請方法、必要とする書類、申請書などの詳細については、ここでは割愛しますが、
いずれか早い日までが申請の期限となっています。
駆除後はすぐに申請の準備にとりかかることをおすすめします。
なお、鎌倉市が指定する三社の駆除事業者(2024.6現在)への依頼であれば、申請は指定事業者を通じて行われるため、万一のときは優先的に問い合わせするとよいです。
念願の注文住宅に住み始めてから、害虫の侵入でストレスを感じる生活になってしまったというケースは少なくありません。
害虫の侵入は予測できないものですが、防虫加工以外にも害虫の特性に応じた自己防衛は避けられません。
できるだけ害虫が発生しないエリアで、土地選びをしたいならば、情報収集は欠かせないところです。
害虫の中でもスズメバチは別格のため、万一のときは自治体に相談できるよう、事前に窓口を確認しておくことをおすすめします。
注文住宅の土地探しの窓口なら、神奈川県内の物件を揃えているリブワークのe土地netにお任せください。
また、神奈川県で注文住宅の新築を検討される方で、土地情報をお求めの方はリブワークにぜひご相談ください。