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2024.02.14
土地 税金

福岡県のカップルが結婚前提で土地や建物を共有名義にする注意点!所有権や税金はどうなる?

福岡県の結婚前のカップルが土地や建物を共有名義にするメリットやデメリットや注意点解説

目次

 

将来的に結婚して、子どもの誕生も想定してマイホームを建てたい・・・。

そんなライフプランを考えるカップルは、かなり多いと考えます。

仮に、福岡県の土地に注文住宅を建てる方向性であれば、収入の多い方を住宅ローンの融資や注文住宅の契約者、さらには土地の所有者として進めていくケースが多いです。

ところが、ふたりで土地や建物を守っていきたいということで、共有名義を希望するカップルも少なくありません。

もしも、カップル以外でも共有名義で土地の購入や注文住宅の建築などを希望するならば、メリットとデメリットを正しく把握した上で、慎重に判断することが求められます。

特に所有権の扱い、税金面で注意すべき点があることから、しっかり協議する時間は確保して欲しいところです。

改めてこの記事では、共有名義を選択するメリットとデメリットについて、解説することにします。

共有名義とは

共有名義とは、2人以上で1つの不動産を所有者として登記することで、1人で所有する場合は「単独名義(単有名義)」と言います。

今回のテーマは、カップルが後に夫婦となって、住宅ローンの融資や不動産の所有について共有名義にすることをメインとしますが、親子や兄弟、または他人であっても共有名義として成立は可能です。

夫婦での共有名義であれば、持分、つまり割合については話し合いで決めることになります。

オーソドックスに2分の1ずつでも構いませんが、収入に応じて割合を決めるという考え方もできます。

似たような言葉に「共同名義」がありますが、基本的には意味に大きな違いはありません。

2人以上でもOK

共有名義は2人以上でも可能ですが、所有権保存登記については、原則として共有者全員、共同での申請が求められます。

夫婦2人であれば、登記申請のために福岡県内の最寄りの法務局へ出向くことは難しくありませんが、それ以上の人数だと、全員での申請は都合がつかないことも考えられます。

この場合は、「民法252条ただし書」により保存行為として、だれか1人が全員の分を含めて申請可能です。

しかし登記完了の通知、登記識別情報(権利証に相当)と言いますが、それが申請者以外には届かないため、不安になる共有者も出てくることは予想されます。

具体的な登記については、オンラインでの申請もできることから、詳しくは「登記・供託オンライン申請システムの登記ねっと」を参照してください。

持ち分は話し合い

持ち分とは、夫婦の共有名義で福岡県にある土地を取得した場合、その所有する割合のことで、自由に設定することができます。

設定方法として一般的なのは、土地でも建物でも、カップルそれぞれで負担した割合で決めるというものです。

計算上、割り切れない場合がありますが、そこはお互いが納得した上で微調整することになります。

この微調整によって、持ち分の増減が発生するわけですが、税務上、減った方から増えた方への贈与と見なされます。

ゆえに、贈与税が発生する可能性を無くすためにも、税理士などに相談することがおすすめです。

なお、共有名義だからと言って、持ち分の割合だけ土地を使用できるわけではなく、単独名義と同様に使用することができます。

登記のタイミングまでに、カップルで充分に持ち分について話し合い、贈与税の負担が無いよう割合を決めることがおすすめです。

土地の共有名義の意味や人数や持ち分の話し合いについて解説

共有名義のメリット

共有名義にすることで、単独名義とは違った部分でメリットがあります。

単独名義で土地を購入できる場合でも、あえて共有名義にするケースも珍しいことではありません。

単純に、土地と建物、さらには住宅ローンまで考えると、購入や融資の上限が単独名義よりも上げられます。

夫婦それぞれ、高い収入を得ていると「パワーカップル」と言われますが、結婚後、その状況になるようであれば、注文住宅については多少の贅沢が実現できそうです。

その他にも、お伝えできるメリットがあります。

住宅ローン控除

住宅ローン控除については、共有者ごとに利用できることが、非常に大きいです。

現時点では、13年間に渡って、住宅ローン残高の0.7%を所得税から控除させることができます。

カップルが共有名義で住宅ローン、具体的には「ペアローン」または連帯債務が現実的ですが、住宅ローン控除をそれぞれ利用できます。

共有名義では借入額も増える可能性がありますが、より多くの控除を受けられる点はメリットです。

ただし住宅ローン控除は、所得税が対象ですから、転職や退職で収入が減る、あるいは無くなると、その恩恵はなくなります。

ゆえに、お互いが働き続けている期間だけのメリットとも言えます。

なお、住宅ローン控除は初年度のみ確定申告が必要になり、2年目以降は年末調整で対応できることがポイントです。

相続税の節税

カップルが結婚して、共同名義で福岡県内の土地を購入すると、将来的には相続の対象となります。

持ち分に対して課税されるため、共有名義にすることで相続税の課税対象額を、引き下げることができます。

たとえば、評価額3,000万円の土地が相続となったとすると、夫と妻で1:1の持分割合であれば、課税の対象額は1,500万円です。

これが夫か妻の単独名義であれば、3,000万円全額が課税の対象となります。

相続税の計算は複雑なため、ここでは割愛しますが、土地と建物の評価額が高額であるとわかっていれば、共有名義のメリットをうまく活用すると、節税として有効です。

売却時の特別控除

将来、土地や建物の売却も考えるのであれば、共有名義の恩恵が受けられます。

売却益は譲渡所得税の対象ですが、居住用財産の場合は、課税額から3,000万円まで控除できます。

これは「居住用財産を譲渡した場合の3,000万円の特別控除の特例」マイホームを売ったときの特例|国税庁によって、不動産売却の節税に効果的な制度です。

この特例では、共有名義の場合、それぞれ3,000万円の控除が可能となります。

単独名義では3,000万円が控除の限度額となりますが、夫婦で共有名義にすると、6,000万円まで控除され、より一層、税制の優遇が体験できます。

土地の共有名義のメリットは住宅ローン控除や相続税の節税や売却時の特別控除など

共有名義のデメリット

共有名義には多くのメリットがありますが、デメリットもあります。

住宅ローン控除にしろ、土地と建物の税の特例にしろ、メリットは期間限定、あるいは一時的なイベント(相続、売却など)に有効ですが、デメリットについては少し事情が変わってきます。

まず、自由度の制限です。

共有だからこそ単独名義と異なり、勝手に、

  • 売れない
  • リフォームできない
  • 貸せない

といったことが、共有名義である期間中、ずっと続きます。

これは意見の相違がきっかけで、トラブルを誘発するリスクがあるということです。

そのため、前述したメリットと合わせて、改めてデメリットも知っておくことをおすすめします。

固定資産税は一方に通知

基本的には持ち分の割合に応じて、固定資産税は、それぞれが負担しなければなりませんが、実情としては、代表者の一人に納付書が送られます。

代表者が一旦、全額を支払い、他の共有者に持ち分の割合だけ請求することが現実的です。

夫婦での共有であれば大した問題ではありませんが、仮に、親子あるいは親類ではない第三者が絡んでくると、やや、面倒なことが起こる可能性があります。

もし夫婦以外の第三者の共有者が、代表者からの請求に対して長い間、素知らぬ顔であれば、過去10年間に遡って立て替え分を請求することができます。

このようなことは、できれば避けたい問題のため、せめて共有は夫婦のみにしたいところです。

売却や財産分与で揉めやすい

カップルが共有名義で購入した福岡県の土地や建物は共有財産であり、単独名義と違って、売却する際にはふたりの合意が必要となります。

言い換えれば自分の意思だけで売却できない、さらには好条件で売り逃すリスクがある点が、共有名義がデメリットとなりがちです。

また、離婚による財産分与の際も、穏やかに解決するとは限りません。

持ち分の割合を盾に単独所有を主張したり、子育てには今の環境が必要だという反論も出たり、お互いが納得するまで時間がかかることはデメリットです。

さらに住宅ローンまで共有名義であれば、離婚後もふたりでの返済が続きます。

仮に、家を出た方が返済の滞納を重ねたことで、家の競売までに至ったとします。

滞納の事実を知らない相手にとっては、競売はまさに目からウロコであり、いきなり住む場所を失うという悲劇も発生しかねません。

贈与の課税疑惑

カップルが共有名義で住宅ローンの融資を受けたときは、持ち分の割合に応じて返済することが原則です。

ところが不運にも、夫がリストラ、あるいはケガや病気で仕事を辞めざるを得なくなった場合、妻が返済を一手に引き受けることになります。

事情はともかく、夫は妻に自分の持ち分を与えた、あるいは妻は夫から持ち分を譲り受けたとして、税制上では夫から妻への贈与と見なされます。

ゆえに妻が単独で返済している、との解釈により、妻への贈与税の課税を指摘される可能性が出てくるのです。

この指摘を防ぐには、融資実行前に税務署に問い合わせる、あるいは住宅ローンの共有は、数年ごとに見直すということが求められます。

ただし、住宅ローンについては、共有名義から単独名義への変更は、契約自体の変更と同じになり、金融機関によっては変更ができないこともあります。

やむを得ない場合は、借り換えの検討がおすすめです。

土地の共有名義のデメリットは固定資産税の通知や売却や財産分与時や贈与課税疑惑など

まとめ

共有名義には、税制面で大きなメリットがあるため、あえて選択するカップルもいます。

ただし、共有名義はデメリットも多く、簡単に解消することも難しいケースがあります。

カップルが夫婦となり、何事も二人三脚で歩むという姿勢は素晴らしいものがありますが、登記や住宅ローンについては、よほどのことが無い限り、単独名義が無難と言えそうです。

それでもメリットを活かしたいということであれば、ハウスメーカーや不動産会社、さらには税理士に相談しながら、最適な持ち分などを明確にすることが必要ではないかなと考えます。

福岡県での土地探しは、リブワークのe土地netにお任せください。

また、福岡県で注文住宅を建築される方で、共有名義についての情報をお求めの方は、リブワークにぜひご相談ください。

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