工務店とは、主にエリアを限定して注文住宅などを建築している中小事業レベルの会社で、ハウスメーカーと違って、地域密着型の特徴があります。
ゆえに、千葉県に限定するならば、土地情報に詳しい工務店も多いです。
また、地域住民の評判が経営に大きく影響することから、完成後のサポートが独自で手厚い傾向にあります。
このような独自サービスなどに好感触を示して、ハウスメーカーではなく工務店での家づくりを好む人は、一定数いることは確かです。
そこで今回は、工務店での注文住宅建築と、土地探しについて解説します。
一般的に工務店は、地域密着のサービス形態であることから、従業員は大手ハウスメーカーほど多くありません。
そのため、会社の規模や知名度に不安を感じる人も多く、さらに本社から離れたエリアはサービス外となるケースもあります。
その一方、地域に根付いたノウハウや情報は非常に有効であることから、大手ハウスメーカーと工務店を比較して、乗り換えを決断する人も少なくないです。
特に土地探しについては、ハウスメーカーよりも物件や情報網などで優位性があり、千葉県内でも土地にこだわりたい人には、工務店はおすすめといえます。
工務店の担当者は地域の土地情報に詳しく、提携している不動産業者の数も比較的多いことから、土地探しを安心して任せられます。
また、非公開物件や未公開物件といった情報を、特別に入手していることも珍しいことではありません。
ゆえに、相談の頻度によっては、他の人よりも早く情報を得られることもあります。
さらに、土地の所有者に売却の交渉をする「地あたり」を、千葉県内の不動産業者に依頼できる関係性が、工務店側で確立されているならば、土地取得の有効な手段として期待できます。
つまり、工務店は地域密着のサービス形態によって、土地情報の収集力にも長けており、土地にこだわりたい人に支持される傾向です。
工務店での注文住宅を依頼して、引き渡しを受けるまでには、一般的には以下のような流れで進みます。
ただし、ハウスメーカーに依頼する場合でも、ほぼ同様となりますが、ぜひ参考にしてください。
家づくりの流れ |
内容 |
工務店のコンセプトを確認 |
「木のぬくもり」や「和風の住宅」、「カフェスタイル」など工務店によって建築のコンセプトは異なるため、イメージと合う工務店を選ぶ。 |
資金計画の立案 |
ファイナンシャルプランナーにライフプランの作成を依頼し、生涯の支出をベースに住居にかける費用を確認し、その上で資金計画を立案する。 |
要望を伝え、建物プランの設計と見積もりを依頼 |
工務店はハウスメーカーと違い顧客に合わせて自由設計できる部分が多い。 つまり、要望を盛り込んだ間取りが実現できる可能性が高いことから、積極的に要望を伝えるのがおすすめ。 また、このタイミングで建築費を確認することで土地に充てられる費用を割り出すことが可能となる。 |
土地探しを依頼 |
工務店の担当者もしくは提携している不動産会社に土地探しを依頼し、希望のエリアと価格、坪数の土地を全て確認する。 なお、どうしても土地が見つからない場合は地主に直接交渉する「地あたり」の依頼も可能。 |
候補の土地に対する再資金計画と建物プラン確認 |
候補の土地が見つかれば再度建物プランと再資金計画を依頼し、大きな問題がなければ土地の購入申込書を提出する。 |
土地の売買契約と請負契約締結 |
土地と建物の請負契約は同時に締結することが多く、印紙代や手付金など準備物を事前に確認しておくことがおすすめ。 なお、契約前には住宅ローンの事前審査を行い、通過させておく必要がある。 |
住宅ローン契約を締結し、土地の引き渡しを受ける |
住宅ローンの融資を受ける金融機関と契約を締結し、土地の引き渡しに必要な資金を準備する。 また、引き渡し日は銀行と法務局が開いている日に実施するため、平日の午前中に設定されることが多い。 |
発注指示書に署名する |
土地と建築を依頼する工務店が決まれば打合せを重ね、問題なければ発注指示書に署名し着工の準備に取り掛かってもらう。 |
着工 |
着工時には着工金や中間金が必要になるため、金融機関にもスケジュールを伝えておくことが重要。 また、建築する前には地鎮祭を行い安全に工事が進められるよう祈祷する。 |
引き渡し |
建物が完成すれば担当者と一緒にチェックを行い、キズや汚れ、発注内容と相違がないかを確認する。 なお、このチェックが無償で修繕依頼できる最終のタイミングになることから、念入りに確認することがおすすめ。 そして、全て問題なければ引渡確認書に署名し、完了となる。 |
状況によっては前後する部分もありますが、大体の流れを知っておくことで、準備に対する不安は解消されます。
工務店の特徴のひとつに、手厚いサポートが受けられるという点があります。
注文住宅は完全なるオーダーメイドのため、完成までは想像やイメージ画像でしか、全体像を具体的に見ることができません。
ゆえに、工事監理やサポート体制が不十分だと、想像やイメージ画像とはかけ離れた建物となり、それを主張したところで手直しや設備の不具合などのトラブルには対応してくれないこともあります。
このようなフォローやリカバリーは、事業規模の大小に限らず、サポート体制に力を入れているかどうかで決まります。
その点、工務店はサポートの内容が支持されることが多いです。
工務店のサポートが魅力的な理由として、地域密着である点が挙げられます。
たとえばハウスメーカーの場合、採用活動も勤務先も全国が対象で、地元で仕事をすること自体が難しく、縁もゆかりもない地域で職務に励むことが通常です。
さらに、ハウスメーカーは組織の運営上、やや柔軟な対応が難しい面があります。
その点、千葉県にある工務店ならば、地元出身者を積極的に採用しますし、地域の事情を知り尽くした社員が、家づくりの職務に没頭する組織を作りやすいことが特徴です。
いわゆる「地の利」を活かした体制を組むことができるため、工務店にしかできない柔軟性のあるサービスや独自の保証を受けることができます。
極論、自社所有の土地や建築中の現場を見学するにあたっては、相当な情報が得られることが期待できます。
千葉県内の多くの工務店は、注文住宅となると職人が手掛けることが多いです。
工場で部材を製作して現地で組み立てる、ハウスメーカーが得意とするユニット工法とは違い、手作り感であふれます。
手作り感と言っても、稚拙な出来栄えということではなく、
などを、建築中の現場で実感できるという意味です。
建築に従事する職人は、その独特の美意識や見えない部分にまで気を配る仕事ぶりが、その質を担保するため、ある意味、プライスレスな感動も得られます。
職人だけでなく、現場監督や内勤スタッフを含めて、全社を挙げて取り組んでくれる姿勢が垣間見える良さは、ハウスメーカー以上と言えます。
千葉県のゆかり土地で、地元の工務店に注文住宅の建築を依頼することで、さまざまな恩恵を受けることができます。
地元密着という姿勢や地元を知り尽くした社員が心強いことなど、共感を得やすい部分が多くありますが、やはりデメリットもあります。
あえてデメリットも知っておくことで、冷静に依頼先を判断することが可能です。
依頼にあたって、後悔しないためにも、この章でメリットとデメリットをチェックしておくことをおすすめします。
工務店に注文住宅の建築を依頼するメリットは、手厚いサポート体制だけでなく、ハウスメーカーよりも間取りと仕様の自由度が高いという点があります。
たとえばハウスメーカーでは、ほぼ全ての建築資材や住宅設備においては、メーカーや型番、グレードなどが固定されており、その中から選んでいくしくみです。
ある程度の枠組みの中でしか選択肢がありませんが、工務店の場合は、極論すると国内で調達可能な建築資材、あるいは住宅設備であれば取り入れることができます。
さすがに海外製のものは難しいかもしれませんが、国内で流通されている建築資材の品質は、世界でもトップレベルなため、建築士の提案を受け入れる方がトータルの品質は安定します。
その自由度から、ハウスメーカーが供給している規格型住宅では実現できないような、オリジナル性の高い家を建築することが可能となります。
このように、理想の住宅にこだわった上で、住んだ後も安心して生活し続けられるサポート体制を求めるならば、工務店への依頼が最適だといえます。
工務店は、ハウスメーカーより事業規模が小さく、受注可能な棟数に限りがあること、倒産のリスクが高いといった点が、大きなデメリットです。
仮に倒産に陥った場合は、法務局もしくは資本確保措置を施した保険会社から、ある程度の補償を受けることができます。
ところが、工務店との間で交わされた契約内容の全てが、保証されるわけではありません。
たとえば工務店のメリットである手厚いサービスは、経営を引き継いだ会社や破産管財人が、代行してくれる可能性は非常に低いです。
つまり、倒産することで、工務店のメリットは、ほぼ失われる可能性があるといえます。
もうひとつは、ハウスメーカーのように社員教育が行き届いていないことも多く、担当者に当たり外れがあるという点です。
フレンドリーな対応、アットホームな社風を勘違いして、馴れ馴れしく横柄で行き過ぎた態度が見えることも、ごく稀にあります。
そのような部分が垣間見えたときは、工務店自体の教育体制に疑問を持つべきです。
結果的に別の工務店に乗り換えた、という声も少なからずあります。
このことからも、工務店を選ぶ際には公式サイトなどでチェックし、対応については口コミやSNS、さらには直接、接して確認することをおすすめします。
工務店への注文住宅の建築依頼では、自由度の高い設計、手厚いサポート体制、さらには土地探しまでトータルに対応してくれるため、親密な関係性を築けます。
ただし、小規模であることから倒産のリスク、社員教育不足からのコミュニケーショントラブルなど、デメリットも少なくありません。
今、検討している工務店があれば、会社規模や建築実績、口コミなど、しっかりと調べておくことがポイントです。
新築完成見学会やセミナーなどに参加して、相談のきっかけを作ることもおすすめと言えます。
工務店がどうしても見つからない場合は、ハウスメーカーを頼ることで、思わぬ収穫が得られる可能性もあります。
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