注文住宅を建てる際に、二階にトイレを設置するかどうか、悩む人は多いです。
なぜならば、実家にトイレが二ヵ所あるケースが少なく、利用するイメージを持つことが難しいことが挙げられます。
そのため二階にトイレを設置しない間取りを採用する人もいますが、注文住宅を建築する場合では、神奈川県においても二階にトイレを設置するケースが多いようです。
この記事では、注文住宅で二階にトイレを設置するメリットとデメリットについて、解説することにします。
トイレを二ヶ所設置するメリットは、どの点にあるのかを知ることで、具体的に使用するイメージを持ちやすくなります。
この章では、トイレを二ヶ所設置するメリットを3点挙げて、詳しく解説します。
トイレが二ヶ所ある注文住宅であれば、朝の支度時にトイレ渋滞が避けられる、というメリットがあります。
排泄は生理現象のため、家族が一斉に動き出す朝は、どうしてもトイレの使用タイミングが重なることも十分に考えられます。
そのため、トイレが一ヶ所しかない場合はゆっくり使用することができず、慌ただしくなり時間帯が限定されますが、利便性の面ではマイナスです。
また、子どもが思春期や反抗期の時期であれば、トイレを使用する順番で揉めることも考えられます。
このような毎朝を過ごしたくない場合は、トイレを二ヶ所設置することをおすすめします。
トイレが一階にしかない場合、キッチンや洗面台、お風呂の近くか、玄関付近に設置されるケースが多いです。
水回り設備を近くに置くことで、配管がし易いという設計上の理由もありますし、動線次第では来客に見られにくいという合理的な面があります。
また、子どもが成長して自室で過ごす時間が長くなった場合は、二階にトイレがあると、一階まで降りて来客の前を横切るという、気まずい状況になることもありません。
このようにトイレを二ヶ所設置することで、余計な気遣いがなく使用できる、というメリットがあります。
急にトイレに行きたくなった場合に備えるという意味では、トイレを上下階に二ヶ所設置すると安心です。
トイレなど水回り設備を使用するタイミングは、各個人で決まっているわけではないため、使いたい時に自由に使用できることが快適な住まいと言えます。
例えば、神奈川県でも季節的に胃腸風邪やノロウィルスなどが流行する時期には、トイレの使用を分けることで家庭内感染を防ぐことができます。
万一、どちらかのトイレが故障などで使えない状況になったとしても、ゆとりをもって修理の依頼が可能です。
トイレを二ヶ所設置することで、家族間でトイレの使用タイミングが重なっても問題とはなりにくく、プライバシーの確保や緊急時にも対応できるというメリットがあります。
しかし、トイレを二階に設置するデメリットもあるため、メリットだけを見据えて設置を採用するのはリスクが高いといえます。
トイレを二ヶ所設置するデメリットについても知っておくことで前述したメリットと合わせて判断すると、後悔することは少なくなるはずです。
二階にトイレを設置すると、トイレ本体の価格以外にも配管のための工事費がかかってしまいます。
本来は収納として利用できるスペースをトイレとして使うため、多様な目的で使える部分が減少します。
このように、トイレを二ヶ所設置することは建築コストが高くなり、居室や収納スペースにできる面積が減少する、というデメリットがあるわけです。
そのため、トイレを二ヶ所設置する場合には、予算と理想の間取りの兼ね合いも十分に検討して、必要かどうか入念にチェックすることが求められます。
トイレは使用していなくとも配管詰まりを防ぐため、水を流す必要があります。
さらに、トイレには必ず換気扇も設置していることから、しっかり作動するように、定期的な掃除と運転が不可欠です。
つまりトイレを二ヶ所にするということは、このようなトイレのメンテナンスや清掃の手間が二倍となってしまうことになります。
また、神奈川県内の土地でも前面道路からの水道引込菅が細い場合、二階トイレの水圧が低くなってしまい流れにくくなることもあります。
そうなると二階のトイレは詰まりやすくなり、一階のトイレよりも頻繁なメンテナンスと清掃が必要です。
あまりにも二階のトイレが詰まる場合、水圧を高めるブースターやタンクを設置して対応することになり、土地のライフラインの状況については事前に確認しておきましょう。
トイレを一ヶ所にするか二ヶ所にするかは、家族構成を踏まえて検討すると、非常に合理的な判断が可能です。
なぜなら、同居する家族が多ければトイレ使用のタイミングが重なることが増えますし、少なければ減るというシンプルな理由もあります。
また、年齢と共に個人のライフサイクルが変化する点においても、考慮しておくべきでしょう。
この章では、一般的な家族構成である3人家族と、4人以上が同居する家族において、トイレを二ヶ所設置すべきかどうか、判断となる情報を提供することにします。
夫婦と子ども一人という3人家族の場合、トイレが一ヶ所であっても使用タイミングが頻繁に重なることは、ほぼないと考えて差支えはありません。
また、たとえ重なったとしてもすぐに使用できるため、二階にトイレを設置しないという判断もありです。
ただし、子どもが成長して、二階の自室で過ごす時間が多くなると、一階まで降りてくる必要があるため生活動線として多少の不便を感じることになります。
さらに、夜中にトイレへ行くために一階へ降りるという手間もかかるため、生活動線を良くしたいのであれば、3人家族であっても二階にトイレを設置しても差支えはありません。
同居している家族の人数が4人以上の場合は、トイレが二ヶ所あると利便性は格段に良くなります。
朝の支度時に限らず、休日に全員が在宅していると、トイレを使用するタイミングは重なりやすくなります。
また、プライバシーの確保もトイレが一ヶ所では難しくなり、来客時に気を遣うことが増えてしまうことも考えねばなりません。
ましてや働き方の多様化によって、リモートワークが通常の仕事のスタイルだと、上下階にトイレがあると便利です。
注文住宅を建築する時点で、家族構成が4人以上となることが判明している場合、最初から二階にトイレを設置するのがおすすめです。
不要になった時期がきたら、撤去して収納スペースなどに切り替えやすいメリットもあります。
ただし、神奈川県人口等基本集計結果(令和2年国勢調査)では、1世帯あたり人員の推移は右肩下がりであり、過去最少の2.19人となっています。
このことを踏まえると、4人以上での同居はより慎重に間取りを決める必要がありそうです。
参照:令和2年国勢調査 神奈川県人口等基本集計結果(人口、世帯等の確定値) - 神奈川県ホームページ
二階にトイレを設置する場合、洗面台も作っておくと有効活用しやすく、おすすめです。
ただし、その分の費用負担が生じることは言うまでもありません。
この章では、二階にトイレと洗面台を設置する利便性について、解説することにします。
二階に洗面台を設置することで、身支度を二階で整えることができます。
つまり、一階のトイレだけでなく洗面台の使用タイミングが重なる問題においても解消することができ、利便性は非常に良くなります。
子どもが成長したときは、洗面台の使用頻度も高まることが確実です。
特に思春期ともなれば、身だしなみに時間をかける割合が多くなることから、上下階に洗面台があると、親と子で時間の短縮にもつながります。
感染症予防という面でも有効で、トイレと洗面台があれば、二階を臨時の隔離部屋にすることも可能です。
洗面台はトイレとは、間仕切り壁を境にしてそれぞれ独立させる、もしくは広いスペースにトイレと洗面台をドアで仕切って使用するスタイルのどらでも良いです。
将来的に子どもが独立した際は、二階のトイレと洗面台を収納や納戸、あるいは多目的スペース、ちょっとした趣味部屋にする手段もあります。
このように二階にトイレのみ、または洗面台も取り付ける間取りは、家族全員のライフスタイルに合わせて柔軟に対応できる点でも、検討の価値はあると言えます。
二階に洗面台を設置することにはメリットもありますが、その分、本体価格と配管工事の費用負担が増すのはデメリットです。
また、洗面台はトイレとは違って、廊下に設置する間取りとするならば、居住スペースが圧迫されることになります。
洗面台からの水気が壁紙や床に付着してしまい、換気が悪い、日当たりが良くないといった条件が揃うと、カビを発生させる原因となってしまいます。
そのため、間取りによっては廊下の行き違いができない、掃除の頻度も増えることから、多少、利便性を犠牲にしなければならない可能性は否定できません。
つまり、二階に洗面台を設置する際には、コストの増加と間取りを十分に検討する必要があり、費用と利便性のトレードオフの問題を解消することが条件といえます。
注文住宅を建築する際には、トイレを二階に設置するかどうか、ひとつの悩みどころでもあるはずです。
二階にトイレがある間取りには、メリットとデメリットが共存するため、両方を踏まえた上で判断する必要があります。
また、二階にトイレだけでなく、洗面台を設置するケースもありますが、生活動線が良くなる一方、コストがかかり居住スペースが圧迫されてしまう上に、掃除やメンテナンスの負担が生じます。
このように、二階にトイレ、もしくは洗面台も合わせて設置する際には、家族全員で話し合い、ハウスメーカーの助言も受けながら判断することが重要です。
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